映画「エルヴィス」いよいよ公開

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近年伝記映画が多く作られているように思いますが、エルヴィス・プレズリーの映画が公開になります。

その名もズバリ「エルヴィス」。

公開は7月1日からですが、先日一足早く試写会で見せてもらいました。この手の映画としては、2時間39分という長丁場。しかし、監督のバズ・ラーマンによると4時間のバージョンも作っているそうなので、これでも詰めて詰めて短くした結果なんでしょうね。

そのせいなのか、全編を通じてずっとジェットコースターに乗っているような目まぐるしい展開で、だれるところが全くない映画です。眠くなることもなく、あっという間に終わってしまいました。

主役はもちろんエルヴィスなのですが、彼の映画というよりは、彼と悪名高いマネージャーのコロネル・パーカーとの人間関係を描いたドラマという捉え方が正確かも知れません。主役は確実にこの2人です。

エルヴィスは、若くして亡くなったスターだけにどうしても暗い影に覆われた感はありますが、音楽を堪能するという観点でもみてもそれなりに楽しめます。エルヴィス役のオースティン・バトラーは容姿はエルヴィスとは異なりますが、動きはしゃべり方などよく研究していますね。当時問題となったステージ上でのセクシーなアクションなどは、特に後ろ姿では本物か?と思ってしまいました。

歌はエルヴィスの歌の吹き替えと、バトラーが歌っているものと両方あるようです。違和感はありませんでした。

音楽的に見ると、ちょい役ではありますが、ビッグ・ボーイ・アーサー・クルーダップ役で登場するゲイリー・クラーク・ジュニアはブルージーに決めていていい感じでした。それよりもっと迫力を感じたのは近年にわかに注目を集めているシンガー、ヨラです。彼女はシスター・ロゼッタ・サープ役で登場するのですが、このシーンはなかなかの聴きごたえです。本編のストーリーとは若干外れたところながら注目ポイントです。

映画にはB.B.キング(役:ケルヴィン・ハリソン・ジュニア)も登場し、彼は他のミュージシャン役と異なりセリフも多く、より重要な役柄ですが、全く演奏シーンがないのは不思議に思いました。

演出的にはギドギド感強めの映画ですが、それなりに面白いです。50年代のビール・ストリートのシーンとか、ブルース・ファンとしても見どころは多いですよ。

あと、忘れてはならないのはコロネル・パーカー役のトム・ハンクス。彼は撮影開始後にコロナにかかり、しばし撮影が中断したそうですが、問題多きこの人物を見事に熱演しています。パーカーがマネージャーでなかったら、まだエルヴィスは生きていたかも?来日公演もあったかも?などと色々考えさせられます。

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<b>【映画情報】</b>
邦題 エルヴィス
原題  Elvis
製作年 2022年
製作国 アメリカ
監督 バズ・ラーマン
プロデューサー 
   バズ・ラーマン
   ゲイル・バーマン
   キャサリン・マーティン
   パトリック・マコーミック
   シュイラー・ワイス
時間 159分
日本配給 ワーナー・ブラザース映画
キャスト  • オースティン・バトラー(エルヴィス・プレズリー役)
      • トム・ハンクス(コロネル・トム・パーカー役)
      • ヘレン・トンプソン(エルヴィスの母、グラディス役)
      • リチャード・ロクスバーグ(エルヴィスの父、ヴァーノン役)
      • オリヴィア・デヨング(エルヴィスの妻、プリシラ役)
      • ルーク・ブレイシー(ジェリー・シリング役)
      • ナターシャ・バセット(ディキシー・ロック役)
      • デイヴィッド・ウェナム(ハンク・スノウ役)
      • ケルヴィン・ハリソン・ジュニア(B.B.キング役)
      • ゼイヴィア・サミュエル(スコッティ・ムーア役)
      • コディ・スミット=マクフィー(ジミー・ロジャーズ・スノウ役)
      • ジョッシュ・マクコンヴィル(サム・フィリップス役)
      • ヨラ(シスター・ロゼッタ・サープ役)
      • アルトン・メイソン(リトル・リチャード役)
      • ゲイリー・クラーク・ジュニア(アーサー・クルーダップ役)
      • クレ・モーガン(マヘリア・ジャクソン役)
      • ションカ・ドゥクレ(ビッグ・ママ・ソーントン役)
公式サイト https://wwws.warnerbros.co.jp/elvis-movie/

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